3-3.お手入れの注意点

昔、ある雑誌に「演奏会の前には楽器を念入りに掃除するな」と書いてありました。

たしか理由は、”慣れない扱いをすると、楽器をぶつけたりするから” でした。

でも、思い返すと今までにそういう人がいました。


●掃除している時にロータリーのゴムがとれて、行方不明になった人。

  しかも、スペアのゴムを持ってない。

●掃除した後、ピストンを戻し違えて音が鳴らず、パニックになった人。

●掃除した時、管を固定していた箇所のハンダが取れてしまい、

  吹くたびに「ジー・・・」という振動音が出るようになってしまった人。

  (私も経験あり)

●掃除した時、ウォーターキイのコルクがとれて紛失し、息もれを起こした人。

●掃除した時、クロスをベルの奥に置き去りにして、詰まったような

  音しか出なかった人。

●掃除した時、ベルを曲げてしまった人。

・・・などなど。

 

私も今まで楽器のトラブルはありましたが、幸い本番直前とかではなかったので

落ち着いて原因を探せましたが、演奏会の前日や当日に、原因がわからなかったり

楽器屋でないと修理できないような事態になると真っ青ですね。

お友達が見に来るから楽器をピカピカにしたい気持ちはわかりますが、

本番前には、なるべく楽器をいじらないことをすすめます。

 

私は、フレキシブルクリーナーを使った管内部を含めた掃除は盆休みに、

マウスパイプに水を通すだけの掃除を年末にしています。

楽器全体を磨くことはしません。(ノーラッカーなので、水滴跡がついた時だけ

部分的に磨きます)

水拭き+から拭きは、毎晩の日課になっています。

 

ロータリー楽器の人は、ダンパーのゴム交換くらいはスペアを持って自分で

交換できるようにしておいた方がいいと思います。

楽器に小さいネジがついている人は、それに合うドライバーも持っておくと

いいでしょう。

 

   

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