チューバはバンドの基礎となる楽器なので、「大きい音を出せ!」と言われることが
多いかと思います。
普通に考えて、
「大きい音 = 息がたくさんいる = 疲れる」
ですよね。
確かにそうですが、なんか違う気がするんです。努力の仕方というか・・・
数年前、オーケストラアンサンブル金沢と一緒に演奏しよう!という、
(おそらく)子供向けのイベントがあって、バンド仲間4,5人で参加したことが
ありました。
オーケストラは弦楽器30人くらい、管楽器(木管・金管あわせて)10人くらい、
打楽器3,4人くらいの編成だったのですが、客席で聴いてるときはすごくよくきこえるのに、
オケの中に 入って聴いていると、思ったほど音量が大きくない。
「何でやろ?」と話していたら、我々メンバーの1人が、
「ワタシらは普段ヘタッピな吹奏楽団で、下品で大きい音に耳が慣れてしまってるんじゃない?
大きくなくても、通る音の方がよく聞こえるのよ」
と言って、自分はすごく納得してしまった。
「大きい音」と「よく聞こえる音」というのは別物のように思う。
演奏する人は、「大きい音」よりも、まず「よく通る音」が出せるよう
練習すべきだと思う。
学校の部活では先生から「大きな音を出せ!」と言われるでしょうが、
いくら大きくても、汚い音色は耳障り。それは意味がないように思う。
そういえば学生だった頃、アンコンの審査員に有名なチューバ吹きの方が来ていて、
フォルテというのは「大きな音で」というより「豊かに」という意味でとらえて
演奏するといい、と言っていた。