1-3.チューバって簡単?


チューバの楽譜って、ほかの楽器の楽譜よりも音符の数が少ないから、簡単だと

思われることがあるんですね。

そうです。簡単なんです。楽譜上は。

音楽って、主役は旋律(メロディー)ですよね。

伴奏って、旋律を引き立たせるためにどういうふうに吹くかを考えないと       

いけないんです。ただ、フォルテだから大きく吹きました、ピアノだから小さく    

吹きました、スタッカートをつけました、と楽譜に書いてあることさえ守ってれば   

いいってもんじゃない。

「クラリネットのメロディーはこういう雰囲気なのか、じゃあ伴奏はこういう     

吹き方にしようか」

という感じで考えないと。

四分音符ばっかりの譜面でも、音符は長めに吹こうとか、何拍目にアクセントを    

つけてみようとかいろいろあって、そういう楽譜に書かれていないところの吹き方を  

どうするか、に吹く人のセンスが問われます。

簡単な楽器なんて無いんです。

チューバが簡単、というのは野球のキャッチャーを「ピッチャーが投げた球を取る   

だけでしょ」というのと同じような気がしますね。

 

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