!!内臓をもみもみ、一部もぐもぐする話です。だめな人は読まないでえぇえー!!
い、いや読んでもイイんだけど後から苦情入れないで 泣いちゃうから
自分の身体ががっちり固定されていて、動くのが首から上だけ。
そんな状況からしてもうこれが夢だとわかったから、細かいことは全部全部どうでもよくなった。
「俺はね」
神威の声。きっと楽器にたとえるなら美しい、弦がぴーんと張られたもの。
いくら愛しい人の声と言っても楽器にたとえるなんて我ながら酩酊がすぎると思うけれど、でも……弦だ。
凛とした声という楽器の弦が、興奮という音符に烈しく揺らされてピィンピィン。
感情という奏者が完璧に弾いてみせるんだ、美しい楽器の機微を、逃すことなく。
「好きになった奴を殺したいとは、思わないんだよ」
「うん……」
私の首から下はいまいち重たく、なんとか眼球を蠢かせるとベッドの上に寝ていて、黒いバンドで固定されているのが見えた。
まぁ、そんなのどうでもいいか。
神威がぺろりと、自分の犬歯を舐める。
その動きにぞくぞくしながら……何度も何度も、うなずく。
「死んだら動かなくなっちゃうだろ?そんなのはもう、いくら好きでもただの死体だろ」
「うん……」
「死体なんて眺めてても腐ってくだけだし、俺が呼んでも返事をしないんだ」
「そうだね……」
「でもね、中身を開いてみたいとは思うんだ。、おまえのこともそう思うよ。たまにおまえの中身は何色かなって考えてた」
「ああ……」
それで……。
「恥ずかしいことばっかり考えてるおまえのことだから、たぶんきっと子宮のあたりはぷっくりピンクだろって」
「うん……」
「毒と絡み合ってるなら、キモやマメはどす黒いんだろうなって」
「……神威が言うなら、きっとそんな色です……」
「心臓はきれいな色だと思ってた。お前は馬鹿だけど、純粋だからね」
唇が開いて、舌が垂れ下がる。もっともっと……。
「俺に見せてよ」
うなずく。
「全部見せてよ」
うなずく。
「お前を開くのに刃物なんて使わないよ。麻酔もしないけどいいよね」
「はっ、あ、わかってる、くせにぃ……!」
そんな風に言われたら、頷くしかないのに。
「ほら、いくよ。よっ……っと」
「っ、ふあ、あぁあ、うあああっ……?」
ぬちゅる、ぬちゅるっ、と、ぬかるみのような音を立てたのは神威の手と、そしていつの間にか皮膚や骨という「ついたて」を失った私の臓器だった。
「あったかい」
「んっ……は、そこ、へんっ……裏返るぅうっ……!」
「裏返してるんだよ、手、入れちゃえ」
「はぁうっ!んやぁあっ?!そ、こ、なにっ、ぃいいぃっ?!」
にゅるうっ、と、ためらいなんてまったくない指先が、私の「裏」に回り込んできた。
胃袋に手の甲がこつんこつんっ、と当たって震える。
「一番大きい臓器だよ。肝臓の裏……うん、ここも、温かい。気持ちいいよ」
「はぁあっ、うっ、く、わ、私は、変っ……な、感じ、するぅ……!」
「あり?気持ちよくないんだ。じゃここは?」
「ふあああぅ?!」
神威の手は私の内臓迷路、大小入り組んだ長い腸をにゅるにゅる滑り落ち、かきわけて……たどり着く。
「そっ、そこだめっ、そこだめええっ!しきゅ、しきゅーっ……!!」
「やっぱり……恥ずかしい色だよ、お前のここは」
「ぷりゅん」と、まるでゼリーの中に沈んだ果物をスプーンでほじり出すような感覚。
ああ……私は、とっても、驚くくらいに幸せ者なんだ。
だって……きっとこんなことは、誰も知らない。
愛しい人にむき出しの子宮を掴まれてくちゅくちゅ指先で揉まれるのが、こんなに気持ちいいなんて……!!
「ぷりぷりしてる。これで子供が産めないなんてウソみたいだ」
「はぁんっ、あんっ、やめっ、それ、言わないでぇ……あぁあっ?!」
「口答えしないの。気持ちいい?、気持ちいい?」
そう言って、神威は卵管を親指と中指できゅいきゅいしごきあげ、同時にひとさし指でぷちゅる、ぷちゅる、と卵巣を弾き、幸せそうに目を細めた。
「気持ち……いい……イイ……で、すぅ……ほっ、あ、あほ、になっちゃ、う……」
「もうアホだろ、は」
「そ、そうだけどぉ……こんなあ、気持ち、いいなんてぇ、もう、からだのなかぜんぶ、神威のことしか考えられなくなっちゃう……!!」
神威は、その一言に感じ入るものがあったらしい。
ぞく、と背筋をふるわせてから目を瞑って……私を撫でる。
私の膣を指を突き込んでぐしゅぐしゅに縮め、その奥の子宮腔を。
「はああぁうっ、ふ、震えちゃっ、う、神威、神威っ……!」
「ほーら、なでなで……こっちの穴もね。いつもはこのミゾのとこが、俺のに食いついてきてるんだ?」
「はうっ?!そ、そっちはおしりっ、あ、だめぇ、恥ずかしいっ……!」
ちょうどその裏にある肛門にもう片方の指が入れられて、グイッと押される。
とたんにぱっつんぷちち、と音を立てて腸の壁は破け、ギュウギュウと蠕動して神威の指に吸い付こうとしているのが丸見えになってしまう。
それを指で撫でられるのは恥ずかしい。
「大丈夫、血も何も、全部抜いてあるから」
「そ、そうなのぉ……?か、神威、凄いね……ん、私、こんな幸せ、もう何もいらないよぉ……」
「アッハハ、だろうね。ねぇ……これ、引っこ抜いてやるよ」
「んあ゛うッッ?!」
そう言って神威が引っ張ったのは、私の肉芽。
いつも気が狂いそうなくらいにかわいがってもらっているクリトリスだ。
「見せてよのクリトリス、これってココの奥までずーっと続いてるんだろ?」
……一説には。
膣穴の中には、本当は快楽器官なんてないのだという。
なのになぜ膣穴を愛しい人の肉でいっぱいに満たされて、乱暴に犯し抜かれるのが気持ちいいかというと……。
その上に根付いたクリトリスの末端が、根っこが、あたりに集中する神経が、膣への刺激で充血するからなのだそうだ。
普段見て触れる場所は、ただの先っぽ。
「もういっつも出てるとこだけじゃ嫌だよ。根本まで見せて。上手に引き抜いてやるからさ」
「うっ、う、い、い、いいです、いいですっ!してっ!してっ、神威の指でぶっちぎって……!!」
「いいの?」
「あげるっ、のクリトリス神威に捧げますっ!お願いっ!」
「アッハハ、そうこなくっちゃあ。さすがは俺の」
俺の、の後に続いた言葉は、私自身の絶叫のせいで聞き取れなかった。
「ふぬぐっ、あ、ああぁがっ、あ、ひ、ぎーーーーッッ!!」
ずじゅるぢゅる、ズルルルルルル……と。
ゆーっくりと、けれど確実に……。
私の快楽器官は、抜き取られていく。
「は……か、あ、あぁあ……ああぁあああぁあ……!!」
最初に走ったのは快楽が強すぎるあまりの痛み。
鋭利な刃物となった爪と力強い指が、切り開いて引っ張り抜くことを上手にやってのける。
そして……その波が一度過ぎ去ると、次は敏感な感覚器が粘膜の中を通ってずちゅるっ、ずるずるっ、と、抜けていく奇妙な、例えようもない感覚。
「ふああ、あ、あァ、ぬ、抜けたっ……あぁ……あ……?」
「……とーれた。これがのクリトリスかぁ。すごいよ、可愛い色だ」
そう言って、神威は引き抜いた私のクリトリスを目の前にかざす。
「これは俺がもらっちゃうんだ。いただきまーす」
「あっ……だめ、そんなの恥ずかしいっ……!」
そんな制止の声も聞いてくれず、神威はぺろんと私のクリトリスを口に含んでそのままくちゃくちゃ噛み始めた。
「んっ……む、コリコリしてる……ツブ貝みたい?」
「や、やらあっ、おいしくないからぁ、だめぇ……!」
「塩っぽくておいしいよ?地球の酒に合いそうだ」
「やだ、うう……恥ずかしい……」
「ねぇ、。おまえのなくなった場所には、俺のを埋めてあげるから」
「はえっ?ん、あ、ああぅう……!!」
ぐりぐりぐりぐりっ、と、灼熱の杭が私の、陰核のあった場所を抉る。
「あげるわけじゃない。おまえの足りない部分をほかの物で補えるわけないんだよ、おまえはおまえで、俺は俺だからね」
「うんっ……うんっ、あ、が、あぁあっ、あ、あぁぁ……!!」
とろけてく。
夢だったもんね、これ。
絶えず身体に注射で打たれる夢の神モルペウスの遣いが見せてるのだろう。
こうなりたいなぁ、という夢想的な深層意識を引っ張り起こし、私の命を肉体につなぎとめておくために……。
もしかしたら、まだちゃんと生きていれば、お前はこんな至上の幸福を味わえるかもしれないのだぞ……と。
夢をちらつかせ、まだ死ぬべきでないと言っている。
だいじょうぶ、私もそれはわかってる。
こんなところではだめ。
私は神威に子宮を穿たれて、その絶頂と同時に尽き果てたいの。
そんな夢から私を覚醒させたのは……やっぱり、あの凛とした、大好きな人の声だった。