自分のへそから下がやたら冷えていて、何かの拍子に外気に触れ……ブルン、と震えあがるのがわかる。
これはアレだ、寝小便の前兆だ。
……とか思ってないで早いうちに起きあがらないと洒落にならない事態に陥るとわかっているのに、俺の身体はまだ寝ている。
ああダメだって、このまま寝てたらジワってきちゃうんだってジワって、どうしよう俺、さすがにコレはマズいよな、という葛藤と焦燥虚しく、俺の股間からジワッと……。
「えええぇえいやいやいや!!それはダメだよさすがに……っお、おぉ……?!」
「あ……起きた……」
慌てて上体を起こして掛け布団を蹴飛ばすと、「ジワッ」の正体は小便じゃなかった。
きちんと朝の生理現象でご起立なさった股間を、がパクンとくわえこんでいた。
「んっ……」
「いや……んっ、じゃなくて……お前、コレなに?」
「ん……む、ぎんひゃん、おはんびょうび、おめれほ……んっ!」
「しゃべんな歯が当たる!当たるから!」
「むっ……ふぁ、当たらないよ、大丈夫、練習した……」
制止の声をかけるとようやくは口を離したが、両手が人質……チン質?のように股間を掴んだままだ。
「お前……なんなの?銀サン本当ついてけない、ちょっと」
「えへへ、銀さんの誕生日だから……」
そういやそうだ。
居間にある日めくりの数字や、テレビで目にする情報の記憶がバーッと脳裏を駆け巡る。
そうだ、今日は銀サンの誕生日。
だからはこんな風に、ご奉仕で朝の生理現象を治めようとしている。ということでいいのか。
……去年までは、ケーキを作って持ってくるだの、朝起きたら張り込んだ飯の用意をしていただのに留まっていたはずなのに。
なんで今年はこんなにシモにド直球なんだ。
「私ね、いつも銀さんに、こういうことしてくれとか、あれ着てくれとか……てお願いされてばっかだなーって……」
そう言いつつ両手の指でしっかり幹を支え、充血した亀頭に唇を当てたり、ほんの少し舌を出して小帯をペロペロしたり。
朝勃ちで敏感なことを差し引いても、の愛撫はやたらと的確だ。
腰の奥に震えと同時に血液が集まってきて、何度も肉茎を痙攣させる。
……先走りの粘液が滲むなり、が全部吸いあげる。
この刺激をあと少し、もう数十秒くらい続けられたら、簡単に破裂してしまう。
「待て、ちょ、待て、」
「ん……」
「うおあっ……!」
頭に手をやってひっつかもうとすると、すかさずの片手が動いた。
……右手が巧妙にタマのあたりを這い回って、指の腹でさすり上げる。
ホールドアップ、銀さんの息子は私が握っていますとでも言いたげに。
に限ってそんなことはしないとわかっているのに、陰嚢を撫でつける指を感じ取ると身がすくむ。
やっぱりおかしい。コイツはこんなに巧妙に男を操る術なんか持っていなかったはずだ。
「んっ……えへへ、気持ちいい?おっきくなったら、先っちょの方がいいんだよね」
「待て!ホント待てって、お前、なんで……う」
「ん……ふぅ、む……んぅっ」
やばい、タマが上がった。
亀頭が一気に口腔に包まれ、じゅるるぅ、なんて素人らしくない音を立てながら勢いよく吸われる。
もう我慢なんかやめて、このまま身を任せて全部吐き出して楽になりたい、なんて諦めが漂うくらい……気持ちよかった。
「んぐっ、う、む……ぎんひゃあ……ん……!」
「ダーメだってのお前っ、ちょ、お……!」
「らめじゃにゃいから、ん……ぐ、ふぅ、ぢゅ……!」
「あ、バカお前っ、今しごくんじゃねえっ」
「んっ、ん……んぐぅっ……んーーーっ!!」
ああ、駄目だ。
今はもう……ぶちまけてスッキリしちまおう。
「おっ……ふ、お……!」
「んっ……ぐ、うぅ……!!」
どく、どく、と、の口の中にある先端から白濁が噴きこぼれる。
「……えっへへ」
朝一番の……想像するに相当青臭いのを、はためらいもなく飲み干した。
「すっごく、濃いよ」
「そら、まあ……」
照れくさそうに笑うを見ていると、なんだかこっちも恥ずかしくなってくる。
肉欲が頂点を過ぎたせいか、下半身丸出しの寒気や居心地の悪さも同時にやってきた。
「銀さん、この状態でキスはやだよね」
「あん?」
こまっしゃくれた面構え……いや、そのまんま「したり顔」で俺を眺めて、が自分の唇を指さした。
「銀さんの飲んだあとだから、イヤだよね……?」
「…………」
それは俺の性癖を遡っての言葉ではなかった。
そもそも俺、あんまりこいつの口に出したことはなかったような。
いやさておき、コイツの表情から漂うのは「フツーはそうだよね、いい子だからしないでおいてあげる」という、俺を舐めくさった「遠慮」だった。
「てめ」
「あ、わっ……ん……!」
ナメんなよ。銀サンがフェラチオ後のキスごときで怯むか。
相手が自分への態度を斟酌している様子があるならなおのこと。
「んっ……ぎんひゃん……!」
「おあ……にがっ、やっべ……ん」
そう思ってを引っ張りあげ口を吸ったはいいが、想像以上に生臭い味が舌を伝って広がっていく。
ウッカリ絡めた舌を離しかけ、いやいやここで退いたら負けじゃん俺頑張れや……と鼻息荒く吸い直す。
「むう……?!ちょ、ぎんひゃ、よだれ……!」
「んー……」
……自分の口腔内に流れてきた精液の残滓を飲み込まず、俺の唾液と一緒にに押し返したのは敗北じゃない。
コイツが自分からゴックンしたんだし、その処理を銀サンが分担するのはコイツのためにならないゆとり教育。
「……ふ、は……あぁ……銀さんっ」
……なんてアレコレ言い訳つけてるあたり、やっぱり朝から奇襲をかけられて追い詰められてるな。
抱きついてきたの腰に手を回し、頭を撫でつつ布団からずり上がる。
「おめーなあ……俺、こんなことしてくれって頼んだか?」
「……え、頼まれてない」
「じゃ、なんで」
「えっと……だから……銀さんいつも私にさ、こーするのがいいとか、このカッコしろとか、そういうこと……言うじゃん」
「……ほォ」
「そんな風に、言われたことばっかやってるのは、あんまりに受動的っていうか、向上心がなさすぎるかなって……」
「それで朝フェラを」
「う……う、ん」
「なんで?」
「……そ、それが、喜ばれるかな、って思った……」
「………………」
……ちょっと尋ねただけで、まるで非難されたようには視線を逸らす。
後ろめたいことがある証拠だ。
「んー……」
「そ、それより銀さん、ねぇ……私、なんだか、ガマン……んっ……できなくなっちゃったよ……」
「あ?」
俺が怪訝に眺め回したとたん、はわざとらしく自分の身を抱いた。
「銀さんのにごほーしするの、すっごくドキドキしたよ……ん、アソコが、とけちゃいそうなくらい、熱くなった……」
……なんというか……。
「あー……」
「銀さん、どうしたの……?」
……実に、ニセモノ臭い。
演技ともまた違う。
こいつがたまに俺の方がびびってしまうほど耳年増で、エロ行為になんのためらいもない女だというのは、知ってる。
こっそり俺の持っていたビデオを観てたなんてこともあった。
……そこまで考えてふと、さっきしゃぶられていた最中に「練習した」なんて言われたことを思い出す。
「やいコラ」
「んあうっ?!ちょ、銀さん……?!そっちは……!」
着物を自分から崩していたの腰に手を回し、さらに帯をつかんで引っ張る。
ずるずる……と着物が脱げ、いつもの白くて、いい具合にぱつんぱつんの肌がまろび出る。
……それから、求められているだろう乳だの股間だのには目をくれず、尻の谷間をなぞりあげた。
「そ、そっちはだめっ……!」
尻たぶをつねってかきわけ、その奥の窄まりに指を触れかけると……は面白いくらいに狼狽した。
「お前、何たくらんでんの?」
「たくらんでないよ……!やっ、やだ、そこはやだっ」
「いーやたくらんでる。メッチャたくらんでるだろ。俺の誕生日祝いとか言いながら、お前はよからぬことを考えてるんだな」
「そんな……んっ!ちょ、ほ、ホントにそこはいやぁ……!」
詰問しつつ、人差し指をくいくい曲げての尻穴を撫で回す。
「おら、吐けコラ。銀サンのためとかお為ごかししながら、テメーは何を企ててんだ」
「くわだて、って……そんな……私は……ンッ、ちょ、やだ、入っちゃう……指入っちゃうっ!」
「入れようとしてんの。正直になんねーならこのままこっちも開通工事だ」
「工事って……さ、最悪っ……!」
もじもじ逃げようとするくせに、まだ口は割らない。
がいつもと違う意図で俺にいやらしいご奉仕を持ちかけたのは明らかなのに。
シモという意味ではなく。
……今のこいつにはなにか、普段と違ってエロ行為の裏で何か見返りを求めているような匂いがする。
そういう意味でのいやらしさ。下心の露見。
しかもそれを「銀さんが喜ぶと思って」とかいう言葉でくるんでプレゼントの体で押しつけている。
そんなイビツかつ劣悪な「ご奉仕」にはお仕置きをすべきだ。
「おい。。俺に隠し事が出来るなんて思うなよ」
「う……」
尻から手を離し、今度は頭を揺する。
亭主関白な親父みたいな口調で凄むと……今度は簡単に効果が顕れた。
尻穴をいじられるより、銀サンに怒られる方が嫌なんだなこいつ。
「……隠し事をしてるのは、銀さんだよ……」
「あ?俺が?」
「そうだよ……私は、銀さんの不満を解消してあげようかと思って……」
真っ赤な顔と不満げにすねた唇でうつむかれる。
その様子は撫でたくなるものだったが、今はお預けだ。
訳のわからない濡れ衣を着せられているからな。
……と思ってふんぞり返ったのに、はさらに真っ赤になり、俺への恨み言をつぶやき始めた。
「とぼけないでよ……わかってるんだから……」
羞恥心ではなく、悔恨からきているらしい涙を滲ませ……ふと、は布団から起きあがる。
そのままノソノソと、崩した着物を羽織りながらふすまを開ける。
一瞬慌てたが……まあ、こんな行為に及ぶ以上は当たり前で……居間には誰もいなかった。
……かくして半裸のは、なにやら雑誌を手にして戻ってきた。
「これ……」
「ん……?あ、これ」
ゴテゴテに着飾ったジャリたれの写真。ピンク色の見出し。
その雑誌には覚えがあった。
だが、それがなぜ俺の不満に結びつくのか理解できずにこんがらがる。
「こんなのこれ見よがしに隠して!」
これ見よがしに隠してって。お前。
……月刊ぽっぽてぃーん。オシャレガール御用達のすーぱーとれんど雑誌と銘打たれたそれは、神楽の手元にあったものだ。
手元っていうか、居間に放ってあった。
アイツもお年頃だよなこういうの読むよな、と思ってなんとなく手にとってパラパラめくった俺は、氷柱になった。
特別付録と銘打たれた袋とじに、エロ雑誌と張り合えるくらいのことがびっしり書いてあったからだ。
はうつーせっくす。カレシを気持ちよくしてあげる方法。はつえっちを成功させる必須条件。
目次だけなら耳年増の一言で片づくのだが、
目を通せば一色刷りなものの乳首丸出しの女が扇状的なポーズの写真がどしどし載っていた。
氷柱になった後に泡を吹いて、「保護者の銀ちゃん」と「無関係な坂田さん」が激しくせめぎあったのちに。
……俺は、無言で寝室の地袋にその雑誌を隠した。
ダッテ神楽モオ年頃ダシ。
デモサ、アレ、友達カラ借リタダケカモシレナイジャン。
アノページハ読ンデナイカモシレナイ。
イクラナンデモサア、ソウイウノハサア……。
そういう自分の気持ちごと遠ざけるように雑誌の上に捨てあぐねていた新聞や本を重ねて、地袋を閉めた。
……でも、だからってなんでそれがに「俺の不満」として伝わっているんだ。
「その……これ」
俺の視線を受けてか、は魔の雑誌をペラリとやって目当てのページを開く。
素人臭い女がバナナをくわえてる写真。めまいがしそうだ。
が、は至って真剣に……その写真の下の文字を、指でなぞる。
つられて俺も目で追っていく。
「これね、こういうの……」
……手でしっかり根本を持って、魚のえらみたいなところをペロペロしてあげよう。
かたくなったら先っちょを丁寧に……って。おい!
「お前、これ」
「……だってね、こういう、なんていうの……基礎的な……よくわかんないけど、出来てて当たり前のことを、ぜんぜん出来てなかったんだなって……」
「当たり前?」
「あ、当たり前なんでしょ?ほらコレ「フェラをしながら自分でアソコをいじっておけばカレがヘタクソでも」的な……」
「はあ……?!」
言われてもう一度、雑誌に視線を落とす。
……「やっぱりいつでも、カレが喜ぶヌレヌレガールでいたいよね」いやいや。これ。
「いっつも流されてばっかりの私に、ちっとは自分でしいやみたいな、技術向上せえやみたいな、そういう気持ちがあって、あの……」
「ねーよ」
「だ、だから、これを、私がちょろっと掃除すればわかるとこに隠しておいたんでしょ?」
「違う」
どれだけ策士だと思われてたんだ俺は。
「んーなお前なァ、こんなさぁ……」
勘違いからこの雑誌を読み込んで必死に「勉強」してたのだとすると、ある意味涙ぐましい。
が何かたくらんでいた、というのは間違いだったわけだ。
むしろは俺のたくらみに乗ってやっている気持ちでいる。
だから「あなたの思い通りにしてあげてるのに」という、お仕着せがましいことこの上ない態度がスケスケになる。
「だあって!だってえええ!ゴーマンだと思ったの!」
「何が」
「う、うう……私と、銀さんは……恋人どうしで、好きあってるから、だからこのままでいいとか……」
「そりゃ傲慢じゃなくて怠慢な」
「あっ……い、いいじゃん!なんでもいいじゃん!」
「へい」
「うぅっ……!こ、これでいいやって思っちゃったら、そのうち、飽きられて……」
「…………」
「別れたりしなくても、どんどん二人きりになる時間が減って……その……」
「…………」
無言で目尻をひょっと持ち上げて、目玉は上の方に向けた。
「よ、よく言うよね?!マンネリ夫婦とか、せ……っくすれすカップル……とか……」
「ほぉーう……」
今度は目をゆるめ、唇を突きだして何気ない声で返事。
「で、でも!でも私なにか間違ってたんだよね?!だ、だって今銀さんすごく意地悪な顔して……るっ?!」
これは恥をごまかすための怒りに変化する、という予兆をつかんだあたりで、無言でを抱き寄せた。
雑誌のページが膝でひしゃげるが、まあいい。
こんなもの、いらないからな。
「お前さぁ……もうさぁ、なんでそんな次から次へと不安の理由をみっけてくるわけ?」
「……だって……」
抱き寄せた頭、つむじのど真ん中に鼻頭を埋める。いい匂いがした。
「お前が思ってるよりズーッと、銀サンはおま」
え、の、こと……。
あ、いや違う。
これは言わなくてもいいことだ。
ぱっと身を離し、滑らせた口を悟られまいと代わりに乳房をつかむ。
「んっ……!」
「俺のお祝いとか言いながら、結局てめーのお守りになってんじゃねーか。もう。しょうもねえな、お前は」
「う……う……だって……」
いろいろ言いたいことがポンポン浮かんでくる。
が……ねちねち責め立てるのも、明るく励ますのも、今は望まれていなかった。
俺もしたくない。
こいつがしてほしいことで、かつ俺が今、したいこと。
「んっ……わ……?!」
「んー……」
そわそわしている両腕を押さえ込んで、を丸ごと抱きしめる。
「……つまり?」
「え、ええっ……?」
俺が言うんじゃない、に言わせることだ。
細かい理屈はうっちゃって、こいつに考えさせるのだ。
「つまりお前は、そうまでして何を言いたかったわけ?」
「……う、うぅ……」
真っ赤になったのを見るにもう答えは出ていそうだが、まだ口にはしない。
「おら、言ってみな。聞いてやるから」
「んんっ……!」
ダメ押しのつもりで、耳を指先でくりくりしながら傲慢に言いつけてやった。
すると。
「銀さん……大好き……」
破裂というより、針で小さな穴が開けられてちょぼちょぼ漏れるような吐露だった。
「銀さん大好き……銀さんとの……や、やらしいことも好き……」
その穴を広げてやる方法を、俺は知っている。
「ほォ。それで銀サンの性的興奮がよそに向かったら一大事だァ〜と」
「う……うん……」
「独り占めしなくっちゃ!と」
「う……うぅ……う、ん……」
「豪気なこったねェ……お前アレだ、独り占めってな?仲良く分けあうことより難しいんだぜ」
「うやあー!も、もういいじゃん!ごめんなさい!ごめんなさいー!」
ホラ、銀サンのタナゴコロでコロコロってもんだ。
すぐに底抜けバケツくらいの穴になって、の駄々っ子がこぼれ出す。
「ごめんなさいじゃねーよ。別に叱ってねーだろ」
「で、でも……う……」
そう言って下を向いたかと思うと。
「だって、大好きなんだもん!」
「んあおっ……?!」
カッと上を向いたと同時に、俺の顔にがかぶりついてきた。
「んっ……んっ、んむうぅっ……!」
「てめっ、ちょ、待っ……おあ」
唇をぐうっと突き出して、だいぶ無理矢理キスをせがまれた。
諫めようと身体を押さえつけたら、完全にノーマークだったの手が股間に回ってきた。
硬さを失った幹をふにふに揉んで、一気に血液を送り込もうとしている。
「てっめ、そんなん……っは、覚えなくていいんだって!」
「うやぁっ……ん、は……!や、ん……」
すぐさま効果が顕れて亀頭がピクッと跳ね上がるが、今度はされるがままにはならない。
腕を押さえ、俺から唇を吸ってやる。
はむぐむぐ暴れたが、執拗に口の周りを舐め回しているとだんだん抵抗が弱まってくる。
「んむぅ……うぅ、ン……はっ…あ……!」
……が、降参したわけではないようだ。
は、俺の腕の中でにんまり笑った。
「……えへ、私、ん……銀さんのがね……えへへっ!」
「ん……?」
「キスしながらアソコ触ってると、だんだん大きくなるのがわかって、嬉しい……」
「……おい」
いや、そりゃびんびんだけど。
の舌を吸ううちに、また肉茎が膨れてウズウズし始めている。
……中途半端な刺激も受けたわけだし。
「ホラ、独り占めすんだろ?」
「んっ……ン……!」
思えば朝から下着をつけていなかったの尻をひっつかむ。
対面で抱き合ったを、俺の上に乗せてやった。
「ふあっ……銀さん……?!」
まだ入れない。もうちょっといじめてからだ。
銀サンの先っちょは、今の尻の向こうからにょきっとはみ出てるはず。
上向きになろうとする熱がの重みで引き下げられるから、ちょっと窮屈なんだが。
「や、あぁっ……これ、やだっ、エッチなの……」
「なにがエッチなのぉだ、うら、さっきまでの威勢はどこ行った」
言いつつ、湿った割れ目にぴったり寄せた肉茎をずりずり。
「やっ、あ、あぁあ、こするの、や……あぁあ……!」
「……あんま内股締めんな、動けないから」
「動いちゃだめなのっ、ンッ、あ、あぁ……いっ、ちゃう、からぁ……!」
「ん……?!なんだよイキたくないのか?」
「うんっ、うん、いや、よくされちゃうのやだぁ……銀さんも、銀さんもぉ……!」
駄々っ子みたいにかぶりを振る様子に、煽られるものがあって……。
「っくふぅ?!っ、う、ンッ……入ったあぁっ?!」
「入れたの、俺が!ったく、もう……」
ちくしょう。最近この怒ったフリもキマらなくなってきた。
いきなりの挿入にも、威嚇するみたいに息を吐いた俺にも、はちっともビビッていなかった。
「んぁ、あぁ、な、中も、ずりゅーって、こしゅ、れる……ぅぅ……!」
「っ……つ、こら……」
それどころか、ねっとりした内壁は俺を悦んで受け入れている。
前後に動かせば糸を引くように粘るし、そのまま揺するように抱き込めば果物みたいに愛液がこぼれていく。
「おかしいよ……ンッ……どうしてぇ、どうして私っ、いっつも銀さんのいいなりになっちゃうの……っ?!」
「そりゃおま……ん、なんだ……あの、ああ、アレだ……おあっ……」
なんだっけ。なんて言おうとしたんだっけか、俺。
真面目な答えを捻り出そうとした途端、亀頭がにゅるっと揉み込まれて変な声が漏れた。
「てんっ、め……」
「うくうぅうっ?!い、今っ、凄い、すごいぐちゅってなったぁあ……!」
「お前がしてんの!銀さん独り占め……っつ」
「あ、できてるの……?!私、独り占め、できてる……?!」
まったくこいつは。
「出来てるよ……出来すぎてんだろ……っと、お……!」
「んやぁ……!中、なかぁ……中にきたぁ……!」
ぎりぎりで突っ張っていた熱が、どうしようもない気持ちと後押しにされて噴きこぼれた。
音がしそうなくらい勢いのある吐精をの膣内に叩きつけ、そのまま柔らかい腕を抱きしめる。
「うれしいよぉ……銀さぁん……!」
「あー……そう……」
俺ももうちょい学習すべきか。
余裕のなさを隠し通す術を、どっかから引っ張ってこないと。
*****
銀誕2013でした。
銀さんおめでとう!
と言いつつあんまりこれ誕生日ネタじゃないな!去年もそうだったけど。